2013年12月04日 (水)
第27回管理栄養士国家試験 平成25年3月17日(日)
81 糖質の代謝経路に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1) 解糖系によるATP産生は、有酸素運動では起こらない。
(2) コリ回路で生成したグルコースは、筋肉で利用されない。
(3) グルコース・アラニン回路によるグルコースの生成は、空腹時に減少する。
(4) ペントースリン酸回路は、脂質合成のためのNADPHを供給する。
(5) ウロン酸回路(グルクロン酸経路)は、アミノ酸からの糖新生を行う。
(1) 有酸素運動では骨格筋細胞内で酸素が利用できますので、有酸素系(クエン酸回路)が主としてエネルギー供給に与ります。ただし、無酸素系である解糖系も機能していますので、誤解のないように。(そもそも解糖系が機能しないと、グルコースからピルビン酸を産生しアセチルCoAに変換して効率よくクエン酸回路に供給する経路が断たれてしまいます。)
(2) コリ回路は、骨格筋細胞の代謝によってグルコースから生じた乳酸が、血流によって肝臓に運ばれ、そこでグルコースに変換され、再び骨格筋で利用される回路です。コリ回路で生じたグルコースは、当然筋肉で利用されます。(そうでないと、回路が完成しません。)
(3) グルコース・アラニン回路は、筋タンパク質などに由来するアラニンからグルコースを作り出す(糖新生を行う)回路です。空腹時や飢餓時には、血糖を補うためにグルコースの生成は亢進します。
(4) 正文です。基本ですので、しっかりと覚えておきましょう。ペントースリン酸回路の役割は、脂質やコレステロール合成のためのNADPHを合成することと、核酸合成の材料となるリボース 5’-リン酸を合成することです。
(5) ウロン酸回路(グルクロン酸経路)は、糖新生経路ではありません。この代謝系では、グルコース 6-リン酸からUDP-グルクロン酸が合成され、このUDP-グルクロン酸は、有害物質のグルクロン酸抱合に利用されます。
答えは(4)です。
81 糖質の代謝経路に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1) 解糖系によるATP産生は、有酸素運動では起こらない。
(2) コリ回路で生成したグルコースは、筋肉で利用されない。
(3) グルコース・アラニン回路によるグルコースの生成は、空腹時に減少する。
(4) ペントースリン酸回路は、脂質合成のためのNADPHを供給する。
(5) ウロン酸回路(グルクロン酸経路)は、アミノ酸からの糖新生を行う。
(1) 有酸素運動では骨格筋細胞内で酸素が利用できますので、有酸素系(クエン酸回路)が主としてエネルギー供給に与ります。ただし、無酸素系である解糖系も機能していますので、誤解のないように。(そもそも解糖系が機能しないと、グルコースからピルビン酸を産生しアセチルCoAに変換して効率よくクエン酸回路に供給する経路が断たれてしまいます。)
(2) コリ回路は、骨格筋細胞の代謝によってグルコースから生じた乳酸が、血流によって肝臓に運ばれ、そこでグルコースに変換され、再び骨格筋で利用される回路です。コリ回路で生じたグルコースは、当然筋肉で利用されます。(そうでないと、回路が完成しません。)
(3) グルコース・アラニン回路は、筋タンパク質などに由来するアラニンからグルコースを作り出す(糖新生を行う)回路です。空腹時や飢餓時には、血糖を補うためにグルコースの生成は亢進します。
(4) 正文です。基本ですので、しっかりと覚えておきましょう。ペントースリン酸回路の役割は、脂質やコレステロール合成のためのNADPHを合成することと、核酸合成の材料となるリボース 5’-リン酸を合成することです。
(5) ウロン酸回路(グルクロン酸経路)は、糖新生経路ではありません。この代謝系では、グルコース 6-リン酸からUDP-グルクロン酸が合成され、このUDP-グルクロン酸は、有害物質のグルクロン酸抱合に利用されます。
答えは(4)です。
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