2014年07月19日 (土)
26 アミノ酸・たんぱく貿の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1) ドーパミンは、グルタミン酸から生成される。
(2) γ-アミノ酪酸(GABA)は、チロシンから生成される。
(3) ユビキチンは、たんぱく質合成に関与する。
(4) オートファジー(autophagy)は、過食によって誘導される。
(5) プロテアソームは、たんぱく質の分解に関与する。
(1) ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンなどのカテコールアミンは、グルタミン酸ではなくチロシンから生合成されます。国家試験頻出項目ですので、必ず覚えておきましょう。
(2) γ-アミノ酪酸(GABA)は、チロシンではなくグルタミン酸から脱炭酸反応によって生合成されます。これも覚えておきたい項目です。ついでにγ-アミノ酪酸は抑制性の神経伝達物質であることも、思い出しておきましょう。
(3) まず、細胞内の不要なたんぱく質を分解するシステムである「ユビキチン-プロテアソーム系」を理解しておく必要があります。これは、細胞内の不要なたんぱく質にユビキチンというたんぱく質が結合し、それが目印となってプロテアソームというたんぱく質分解酵素が、その不要なたんぱく質を加水分解処理するというものです。したがって、たんぱく質の合成ではなく分解に関与しています。(ユビキチンは上記以外にも細胞内で種々の機能を担っていますので、間接的には「たんぱく質合成に関与する」可能性もありますが、国試ではあまり深く考え過ぎないことです。)
(4) オートファジーは自食作用とも言われ、細胞内のたんぱく質を分解する機構の一つです。対象となるたんぱく質はまず膜で取り囲まれ、これがリソソームと融合することで、たんぱく質が加水分解されます。飢餓状態におかれると、たんぱく質合成の材料となるアミノ酸が不足しますので、細胞はオートファジーによってアミノ酸を作り出すことが知られています。したがって、「過食」ではなく「飢餓」によって誘導されます。
(5) 上記(3)に記載のとおり、プロテアソ-ムはたんぱく質を分解する酵素です。したがって正文です。ついでにプロテアソームがATP依存性のタンパク質分解酵素であることも覚えておくと良いでしょう。
答えは(5)です。
(1) ドーパミンは、グルタミン酸から生成される。
(2) γ-アミノ酪酸(GABA)は、チロシンから生成される。
(3) ユビキチンは、たんぱく質合成に関与する。
(4) オートファジー(autophagy)は、過食によって誘導される。
(5) プロテアソームは、たんぱく質の分解に関与する。
(1) ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンなどのカテコールアミンは、グルタミン酸ではなくチロシンから生合成されます。国家試験頻出項目ですので、必ず覚えておきましょう。
(2) γ-アミノ酪酸(GABA)は、チロシンではなくグルタミン酸から脱炭酸反応によって生合成されます。これも覚えておきたい項目です。ついでにγ-アミノ酪酸は抑制性の神経伝達物質であることも、思い出しておきましょう。
(3) まず、細胞内の不要なたんぱく質を分解するシステムである「ユビキチン-プロテアソーム系」を理解しておく必要があります。これは、細胞内の不要なたんぱく質にユビキチンというたんぱく質が結合し、それが目印となってプロテアソームというたんぱく質分解酵素が、その不要なたんぱく質を加水分解処理するというものです。したがって、たんぱく質の合成ではなく分解に関与しています。(ユビキチンは上記以外にも細胞内で種々の機能を担っていますので、間接的には「たんぱく質合成に関与する」可能性もありますが、国試ではあまり深く考え過ぎないことです。)
(4) オートファジーは自食作用とも言われ、細胞内のたんぱく質を分解する機構の一つです。対象となるたんぱく質はまず膜で取り囲まれ、これがリソソームと融合することで、たんぱく質が加水分解されます。飢餓状態におかれると、たんぱく質合成の材料となるアミノ酸が不足しますので、細胞はオートファジーによってアミノ酸を作り出すことが知られています。したがって、「過食」ではなく「飢餓」によって誘導されます。
(5) 上記(3)に記載のとおり、プロテアソ-ムはたんぱく質を分解する酵素です。したがって正文です。ついでにプロテアソームがATP依存性のタンパク質分解酵素であることも覚えておくと良いでしょう。
答えは(5)です。