2014年08月27日 (水)
28 情報伝達に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1) 交感神経終末の伝達物質は、アセチルコリンである。
(2) 肝細胞のグルカゴン受容体刺激は、グリコーゲン合成を促進する。
(3) アドレナリン受容体は、核内受容体である。
(4) cAMP(サイクリックAMP)は、セカンドメッセンジャーである。
(5) インスリンは、肝細胞のグルコース輸送体(GLUT2)に作用する。
この問題では(4)がわかりやすい正文ですので、まずこれを選び、念のために他の4肢が誤文であることを確認しましょう。
(1) 自律神経系を思い出しましょう。交感神経終末から効果器への神経伝達物質は、アセチルコリンではなくノルアドレナリンです。一方、副交感神経終末から効果器への神経伝達物質は、アセチルコリンです。
(2) グルカゴンは血糖値を上昇させる方向に働きます。したがって、肝臓に蓄えられているグリコーゲンの分解を促進して血糖を補います。そのためグリコーゲン合成は抑制されます。
(3) アドレナリン受容体は、核内ではなく細胞膜表面に存在しています。ペプチド(たんぱく質)ホルモンやアミン類の受容体は細胞膜表面に存在し、ステロイドホルモンや甲状腺ホルモンなどの受容体は核内に存在しています。
(4) 正文です。cAMPやcGMPなどの環状ヌクレオチドは、セカンドメッセンジャーとして重要な役割を果たします。たとえばアドレナリンが肝細胞表面のアドレナリン受容体に結合すると、アデニル酸シクラーゼが活性化されて細胞内のcAMP濃度が上昇します。これがグリコーゲンホスホリラーゼのリン酸化を促し、グリコーゲンの加リン酸分解が促進されます。
(5) グルコーストランスポーター(GLUT)には数種のサブタイプ(アイソフォーム)があります。インスリンによってその機能が活性化されるのは、GLUT2ではなくGLUT4です。筋組織や脂肪組織にインスリンが作用するとGLUT4が細胞表面に移動し、グルコースの取り込みが著しく増大します。
答えは(4)です。
(1) 交感神経終末の伝達物質は、アセチルコリンである。
(2) 肝細胞のグルカゴン受容体刺激は、グリコーゲン合成を促進する。
(3) アドレナリン受容体は、核内受容体である。
(4) cAMP(サイクリックAMP)は、セカンドメッセンジャーである。
(5) インスリンは、肝細胞のグルコース輸送体(GLUT2)に作用する。
この問題では(4)がわかりやすい正文ですので、まずこれを選び、念のために他の4肢が誤文であることを確認しましょう。
(1) 自律神経系を思い出しましょう。交感神経終末から効果器への神経伝達物質は、アセチルコリンではなくノルアドレナリンです。一方、副交感神経終末から効果器への神経伝達物質は、アセチルコリンです。
(2) グルカゴンは血糖値を上昇させる方向に働きます。したがって、肝臓に蓄えられているグリコーゲンの分解を促進して血糖を補います。そのためグリコーゲン合成は抑制されます。
(3) アドレナリン受容体は、核内ではなく細胞膜表面に存在しています。ペプチド(たんぱく質)ホルモンやアミン類の受容体は細胞膜表面に存在し、ステロイドホルモンや甲状腺ホルモンなどの受容体は核内に存在しています。
(4) 正文です。cAMPやcGMPなどの環状ヌクレオチドは、セカンドメッセンジャーとして重要な役割を果たします。たとえばアドレナリンが肝細胞表面のアドレナリン受容体に結合すると、アデニル酸シクラーゼが活性化されて細胞内のcAMP濃度が上昇します。これがグリコーゲンホスホリラーゼのリン酸化を促し、グリコーゲンの加リン酸分解が促進されます。
(5) グルコーストランスポーター(GLUT)には数種のサブタイプ(アイソフォーム)があります。インスリンによってその機能が活性化されるのは、GLUT2ではなくGLUT4です。筋組織や脂肪組織にインスリンが作用するとGLUT4が細胞表面に移動し、グルコースの取り込みが著しく増大します。
答えは(4)です。