第28回管理栄養士国家試験 問題39 平成26年3月23日(日)
39 腎・尿路系の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

 (1) 血液中の赤血球は、糸球体でろ過される。
 (2) 心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)は、ナトリウムの排泄を促進する。
 (3) 尿細管で再吸収される原尿は、糸球体でろ過された量の約1%である。
 (4) エリスロポエチンは、カルシウムの再吸収を促進する。
 (5) レニンは、尿管から分泌される。



(1) 糸球体でろ過されるのは、水、グルコースやアミノ酸などの低分子物質や、無機イオンなどの微小な粒子です。たんぱく質のような高分子物質の多くはろ過されません。ましてや赤血球のような桁はずれに大きな構造物は、通常ろ過されません。糸球体に障害があると、本来は通過しないたんぱく質が通過してたんぱく尿となったり、さらに症状が重い場合には赤血球が通過して血尿となったりしますが、これは正常な状態ではありません。

(2) 心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)は、血圧が上昇して心臓に負担がかかると分泌され、腎臓に作用してナトリウムイオンの排出を促進します。これによって血圧を下げ、心臓への負担を軽減するよう作用します。

(3) 原尿に含まれる水のうち、約99%は尿細管で再吸収されます。そのため、1日につくられる原尿が150~200リットルであるのに対し、実際に1日に排出される尿の量は1.5リットル程度です。

(4) エリスロポエチンは、腎臓から分泌されるホルモンですが、その作用はカルシウムの再吸収促進ではありません。骨髄に働きかけて赤血球の産生を促進します。腎臓病のためにエリスロポエチンの分泌が低下すると、腎性貧血を発症することと関連づけて覚えておきましょう。

(5) レニンは、尿管ではなく腎臓の傍糸球体細胞から分泌されます。なお、レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系は国試頻出項目ですので、もしもしっかりと覚えていない場合には確認しておきましょう。


答えは(2)です。