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第28回管理栄養士国家試験 問題78 平成26年3月23日(日)
第28回管理栄養士国家試験 問題78 平成26年3月23日(日)

78 消化管ホルモンの分泌と働きに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

 (1) ガストリンは、十二指腸から分泌される。
 (2) ガストリンの分泌は、食塊が胃に入ると抑制される。
 (3) コレシストキニンは、膵液中への消化酵素の分泌を促進する。
 (4) セクレチンは、膵液中への重炭酸イオン(HCO3-)の分泌を抑制する。
 (5) セクレチンの分泌は、胃内容物が十二指腸に入ると抑制される。



ガストリン、セクレチン、コレシストキニン・パンクレオザイミンなどの消化管ホルモンは、国家試験頻出項目の一つです。「何によって分泌が刺激されるか」、「どこから分泌されるか」、「どのような作用を示すか」について、消化のプロセスと関連付けてしっかりと理解しておきましょう。

(1) ガストリンは、十二指腸ではなく胃から分泌されます。より詳しくは、胃粘膜に存在するG細胞から分泌されます。

(2) ガストリンの分泌は、食塊が胃に入ると促進されます。このガストリンは、胃粘膜の壁細胞に作用して、消化に必要な胃酸の分泌を促進します。食塊によって胃壁が機械的に引き延ばされたり、胃酸が薄まって胃内のpHが上昇することなどが刺激になって、ガストリンの分泌が亢進します。

(3) 正文です。コレシストキニンは膵液中への消化酵素の分泌を促進するほか、胆のうに作用してその収縮を促し、胆汁の分泌も促進します。

(4) セクレチンは、膵液中への重炭酸イオン(HCO3-)の分泌を促進します。

(5) 抑制ではなく、促進されます。胃の内容物が十二指腸に送り込まれると、pHの低下(酸性化)が刺激となって十二指腸や空腸上部の粘膜にあるS細胞からのセクレチンの分泌が促進され、膵液の分泌が促されます。


答えは(3)です。