2016年02月25日 (木)
第29回管理栄養士国家試験 問題82 平成27年3月22日(日)
82 血糖の調節に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1) 筋肉グリコーゲンは、分解されて血中グルコースになる。
(2) 脂肪酸は、グルコースの合成材料になる。
(3) 乳酸は、グルコースの合成材料になる。
(4) グルカゴンは、血糖値を低下させる。
(5) インスリンは、血中グルコースの脂肪組織への取り込みを抑制する。
(1) 肝臓のグリコーゲンは、分解されて血糖の補充に使われますが、筋組織ではそうはなりません。しっかりと覚えておきましょう。グリコーゲンは加リン酸分解されてグルコース 1-リン酸となり、次いでグルコース 6-リン酸になります。このリン酸基をはずすグルコース 6-ホスファターゼが肝細胞には存在しますが、筋細胞には存在しません。そのため、肝細胞ではグルコースをつくることができますが、筋細胞ではグルコースがつくれません。筋細胞では、生じたグルコース 6-リン酸が解糖系に入り、運動のためのエネルギー源として利用されます。
(2) 「脂肪酸やアセチルCoAは糖新生の材料にならない」、言い換えると「脂肪酸やアセチルCoAからグルコースの生合成はできない」ことをしっかりと覚えておきましょう。国試頻出項目の1つです。
(3) コリ回路を思い出しましょう。筋組織で生じた乳酸は血流によって肝臓に運ばれ、グルコースに変換されて再び血流によって筋組織に運ばれ、エネルギー源として利用されます。正文です。
(4) グルカゴンは血糖を低下ではなく上昇させます。管理栄養課程の教育を受けていない高校生でも誤文とわかる選択肢です。
(5) インスリンは、血中グルコースの脂肪組織への取り込みを促進し、血糖値を低下させます。よって誤文です。
答えは(3)です。
82 血糖の調節に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1) 筋肉グリコーゲンは、分解されて血中グルコースになる。
(2) 脂肪酸は、グルコースの合成材料になる。
(3) 乳酸は、グルコースの合成材料になる。
(4) グルカゴンは、血糖値を低下させる。
(5) インスリンは、血中グルコースの脂肪組織への取り込みを抑制する。
(1) 肝臓のグリコーゲンは、分解されて血糖の補充に使われますが、筋組織ではそうはなりません。しっかりと覚えておきましょう。グリコーゲンは加リン酸分解されてグルコース 1-リン酸となり、次いでグルコース 6-リン酸になります。このリン酸基をはずすグルコース 6-ホスファターゼが肝細胞には存在しますが、筋細胞には存在しません。そのため、肝細胞ではグルコースをつくることができますが、筋細胞ではグルコースがつくれません。筋細胞では、生じたグルコース 6-リン酸が解糖系に入り、運動のためのエネルギー源として利用されます。
(2) 「脂肪酸やアセチルCoAは糖新生の材料にならない」、言い換えると「脂肪酸やアセチルCoAからグルコースの生合成はできない」ことをしっかりと覚えておきましょう。国試頻出項目の1つです。
(3) コリ回路を思い出しましょう。筋組織で生じた乳酸は血流によって肝臓に運ばれ、グルコースに変換されて再び血流によって筋組織に運ばれ、エネルギー源として利用されます。正文です。
(4) グルカゴンは血糖を低下ではなく上昇させます。管理栄養課程の教育を受けていない高校生でも誤文とわかる選択肢です。
(5) インスリンは、血中グルコースの脂肪組織への取り込みを促進し、血糖値を低下させます。よって誤文です。
答えは(3)です。
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