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第29回管理栄養士国家試験 問題83 平成27年3月22日(日)
第29回管理栄養士国家試験 問題83 平成27年3月22日(日)

83 不飽和脂肪酸に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1) オレイン酸は、必須脂肪酸である。
(2) リノール酸は、体内でパルミチン酸から合成される。
(3) α-リノレン酸は、一価不飽和脂肪酸である。
(4) エイコサペンタエン酸は、エイコサノイドの合成材料である。
(5) ドコサヘキサエン酸は、n-6系の脂肪酸である。




(1) オレイン酸は、生体内でステアリン酸から合成可能です。そのため、非必須脂肪酸です。必須脂肪酸をしっかりと覚えていれば、この問題は簡単ですね。

(2) リノール酸は、生体内では全く合成されない完全な必須脂肪酸です。よって誤文です。これは基本です。ヒトでは、Δ6の部分に二重結合を導入する酵素がありません。

(3) α-リノレン酸の炭化水素鎖には、二重結合が3か所あります。よって一価ではなく多価不飽和脂肪酸です。

(4) 正文です。アラキドン酸やエイコサペンタエン酸などの多価不飽和脂肪酸は、エイコサノイド生合成の材料となります。ついでにエイコサノイドとしては、プロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエンなどがあることも思い出しておきましょう。

(5) ドコサヘキサエン酸は、n-3系の多価不飽和脂肪酸です。α-リノレン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸などは、n-3系の脂肪酸であることは、絶対に覚えておきましょう。




答えは(4)です。