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第32回管理栄養士国家試験 問題19 平成30年3月4日(日)
第32回管理栄養士国家試験 問題19 平成30年3月4日(日)

19 脂質に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  (1)ドコサヘキサエン酸は、中鎖脂肪酸である。
  (2)アラキドン酸は、n-3系脂肪酸である。
  (3)ジアシルグリセロールは、複合脂質である。
  (4)胆汁酸は、ステロイドである。
  (5)スフィンゴリン脂質は、グリセロールを含む。

(1) ドコサヘキサエン酸は、中鎖ではなく長鎖脂肪酸です。脂肪酸の炭素数が6あるいは8個のものを中鎖脂肪酸といいます。炭素数10以上のものは長鎖脂肪酸に分類されます。ドコサヘキサエン酸は炭素数が22ですので、完全な長鎖脂肪酸です。

(2) アラキドン酸は、n-3ではなくn-6系脂肪酸です。脂肪酸のメチル末端から数えて6番目の炭素に初めて二重結合があります。n-6系列として、必須脂肪酸であるリノール酸からアラキドン酸が生合成されることも思い出しておきましょう。

(3) ジアシルグリセロールは、グリセロールと脂肪酸のみから構成される脂質です。よって、単純脂質です。単純脂質と複合脂質の分類は、国試頻出項目ですので、しっかりと覚えておきましょう。

(4) 正文です。コール酸やデオキシコール酸などの胆汁酸は、ステロイド骨格をもったステロイド化合物です。肝臓でコレステロールから合成されます。

(5) グリセロールを含むリン脂質は、グリセロリン脂質です。スフィンゴリン脂質は、スフィンゴシンを含みます。




答えは(4)です。