fc2ブログ
第33回管理栄養士国家試験 問題20 平成31年3月3日(日)
第33回管理栄養士国家試験 問題20 平成31年3月3日(日)

20 核酸の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
 (1)RNA鎖は、2重らせん構造をとる。
 (2)DNA鎖中でアデニンに対応する相補的塩基は、シトシンである。
 (3)ヌクレオチドは、六炭糖を含む。
 (4)DNAからmRNA(伝令RNA)が合成される過程を、翻訳と呼ぶ。
 (5)尿酸は、プリン体の代謝産物である。



(1) RNA分子は、1本鎖として存在していますので、DNAのような2重らせん構造ではありません。分子内で水素結合を形成している場合もありますが、らせん構造ではありません。

(2) これは高校の生物基礎のレベルですね。アデニンと相補的塩基対を形成するのは、シトシンではなくチミンです。AとTですね。簡単な内容ですが最近国試に頻出しますので、うっかり不覚をとることがないように復習しておきましょう。

(3) ヌクレオチドやヌクレトシドを構成する糖は、リボースやデオキシリボースです。したがって、六炭糖(ヘキソース)ではなく五炭糖(ペントース)です。

(4) これも高校の化学基礎で学んだ内容です。DNAの塩基配列にもとづいてmRNA(伝令RNA、メッセンジャーRNA)が合成される過程は、「転写」です。「翻訳」は、mRNAの塩基配列にもとづいてタンパク質が合成される過程のことをいいます。

(5) 正文です。アデニンやグアニンなどのプリン塩基の代謝産物として、尿酸が生成されます。尿酸の生成が亢進したり、尿酸の排泄が抑制されたりすると、高尿酸血症が生じて痛風の原因となります。このこともしっかり思い出しておきましょう。


答えは(5)です。