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第34回管理栄養士国家試験 問題28 2020年3月1日(日)
第34回管理栄養士国家試験 問題28 2020年3月1日(日)

28 消化器系の構造と機能に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  (1)食道は、胃の幽門に続く。
  (2)ガストリンは、胃酸分泌を抑制する。
  (3)肝臓は、消化酵素を分泌する。
  (4)肝臓は、尿素を産生する。
  (5)肝臓は、カイロミクロンを分泌する。



この問題では、(4)が高校の生物基礎レベルの知識で解けますので、確実に(4)を選択しましょう。

(1) 幽門ではなく噴門ですね。わからなかった人は、解剖生理学で胃の構造を復習しましょう。

(2) ガストリンは、胃酸分泌を促進します。消化管ホルモンについては、「基礎栄養学」の分野での出題が多いので、よく復習しておきましょう。

(3) 肝臓は、特に消化酵素を分泌する働きはないですね。脂質の消化を助ける胆汁酸を合成している程度です。

(4) これは絶対に取らなければいけない正文です。基本中の基本です。肝臓では、グルタミン酸に集められたアミノ基からアンモニアが生成され、これが尿素サイクルで尿素に変換されるんでしたよね。オルニチン、シトルリン、アルギニンといった主たる代謝中間体の名称や、アルギニンにアルギナーゼが作用して尿素が作られることなども、思い出しておきましょう。

(5) カイロミクロン(キロミクロン)は、主として食事由来のトリアシルグリセロールを、小腸から他の器官に輸送します。したがって、肝臓からではなく、小腸から分泌されます。


答えは(4)です。