2021年09月12日 (日)
第34回管理栄養士国家試験 問題75 2020年3月1日(日)
75 脂質の栄養に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)脂肪酸の利用が高まると、ビタミンB1の必要量が増加する。
(2)パルミチン酸は、必須脂肪酸である。
(3)エイコサペンタエン酸(EPA)は、リノール酸から合成される。
(4)エイコサノイドは、アラキドン酸から合成される。
(5)α-リノレン酸は、n-6系脂肪酸である。
(1) まず、ビタミンB1が補酵素として使われる代表的な反応を思い出しましょう。確かピルビン酸がアセチルCoAに変換される反応でしたよね。次に、脂肪酸の代謝を思い出しましょう。脂肪酸がβ酸化を受けると、アセチルCoAとなってTCAサイクル(クエン酸回路)に取り込まれるんでしたよね。これらを考え合わせると、脂肪酸の利用が高まると、ビタミンB1を使わずにアセチルCoAができますので、その必要量は低下すると考えられます。[生化学が苦手で、こんな複雑なことはとても理解できないという人は、とにかく(4)が正文とわかるようにしておけば、何とかこの問題をクリアすることができます。]
(2) 絶対に違いますよね。完全な必須脂肪酸はリノール酸とα-リノレン酸。生合成速度が遅いため、広義の必須脂肪酸として扱われるのがアラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸です。パルミチン酸は非必須脂肪酸です。
(3) エイコサペンタエン酸(EPA)はn-3系の脂肪酸ですので、リノール酸(n-6系)ではなくα-リノレン酸から生合成されます。
(4) 正文です。エイコサノイドはアラキドン酸などの炭素数20の脂肪酸から生合成される生理活性物質の総称です。
(5) α-リノレン酸は、n-6ではなくn-3系脂肪酸です。必ず覚えておきましょう。
答えは(4)です。
75 脂質の栄養に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)脂肪酸の利用が高まると、ビタミンB1の必要量が増加する。
(2)パルミチン酸は、必須脂肪酸である。
(3)エイコサペンタエン酸(EPA)は、リノール酸から合成される。
(4)エイコサノイドは、アラキドン酸から合成される。
(5)α-リノレン酸は、n-6系脂肪酸である。
(1) まず、ビタミンB1が補酵素として使われる代表的な反応を思い出しましょう。確かピルビン酸がアセチルCoAに変換される反応でしたよね。次に、脂肪酸の代謝を思い出しましょう。脂肪酸がβ酸化を受けると、アセチルCoAとなってTCAサイクル(クエン酸回路)に取り込まれるんでしたよね。これらを考え合わせると、脂肪酸の利用が高まると、ビタミンB1を使わずにアセチルCoAができますので、その必要量は低下すると考えられます。[生化学が苦手で、こんな複雑なことはとても理解できないという人は、とにかく(4)が正文とわかるようにしておけば、何とかこの問題をクリアすることができます。]
(2) 絶対に違いますよね。完全な必須脂肪酸はリノール酸とα-リノレン酸。生合成速度が遅いため、広義の必須脂肪酸として扱われるのがアラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸です。パルミチン酸は非必須脂肪酸です。
(3) エイコサペンタエン酸(EPA)はn-3系の脂肪酸ですので、リノール酸(n-6系)ではなくα-リノレン酸から生合成されます。
(4) 正文です。エイコサノイドはアラキドン酸などの炭素数20の脂肪酸から生合成される生理活性物質の総称です。
(5) α-リノレン酸は、n-6ではなくn-3系脂肪酸です。必ず覚えておきましょう。
答えは(4)です。