栄養士実力認定試験 平成22年度 問題23
問題23 生体エネルギーについての記述である。正しいのはどれか。
 (1)AMP(アデノシン一リン酸)は、高エネルギーリン酸結合をもつ。
 (2)筋肉では、クレアチンとしてエネルギーが貯蔵されている。
 (3)酸化的リン酸化によるATPの合成は、細胞質で進行する。
 (4)脱水素酵素により離脱した水素が、他の物質に付加する反応を還元という。
 (5)電子伝達系において、電子は最終的に炭酸ガスに移る。



答えは(4)です。ただし、(3)でも正解だと思います。

(1) 高エネルギーリン酸結合は、ADP(アデノシン二リン酸)やATP(アデノシン三リン酸)には存在しますが、AMPにはありません。基本ですが、心配な人は教科書を見直しておきましょう。

(2) 筋肉内のエネルギー貯蔵体は、「クレアチン」ではなく「クレアチンリン酸」です。しばしはCPと略号で示されます。筋肉では、まずATPが消費され、次いでクレアチンリン酸の高エネルギーリン酸結合を利用して、ATPの再合成を行います。運動生理学では「ATP-CP系」というエネルギー供給系として習います。

(3) これは誤文とされています。酸化的リン酸化の進行は、細胞質ではなくミトコンドリア内で起こるので、「誤文」ということのようです。しかし、ミトコンドリアは細胞質に含まれますので、この文章は正文と言わざるを得ないと思います。これを完全な誤文にするためには、「酸化的リン酸化によるATPの合成は、細胞質ゾルで進行する。」としなければいけなかったはずです。(出題ミスで、解答が2つあると思われます。)

(4) 少し変わった文章ですが、水素を受容する反応は還元ですので、正しい文章ということになります。

(5) 電子は最終的に酸素O2に渡され、水になります。したがって、「炭酸ガス」ではなく「水」です。


駒沢女子大学人間健康学部健康栄養学科(管理栄養士養成課程です。)
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