第23回 管理栄養士国家試験問題 問題24
第23回 管理栄養士国家試験問題(平成21年3月22日)

問題24 生体エネルギーに関する記述である。正しいのはどれか。
 (1)解糖系には、基質と酸素分子との反応過程がある。
 (2)電子伝達系では、NADPは電子供与体として働く。
 (3)酸化的リン酸化によるATPの合成過程では、水素イオン(H)濃度勾配が利用される。
 (4)脱共役たんぱく質(UCP)は、電子伝達とATP分解を脱共役させる。
 (5)グルコース-6-ホスファターゼは、グルコース-6-リン酸のリン酸をクレアチンに転移する。


答えは(3)です。

(1) 誤文です。そもそも解糖系は、酸素を必要としない(嫌気的条件下で進行する)反応だという基本がおさえられていれば、間違うことはないと思います。ちなみに、これと似かよった問題文として、「クエン酸回路(TCAサイクル)では、基質と酸素分子との反応過程がある。」という選択肢も出題されることがありますが、これも誤文です。

(2) 電子伝達系における電子供与体は、NADHFADH2です。記憶があいまいだと、うっかり間違えそうな問題です。(NADPHは、脂肪酸やコレステロールの合成に利用される還元当量です。)

(3) 正文です。ミトコンドリア内膜の内外に生じたH濃度勾配によって、ATPシンターゼ(合成酵素)が働き、ATPが合成されます。

(4) 脱共役タンパク質(uncoupling protein)は、ATP分解ではなくATP合成と電子伝達とを切り離します。したがって、エネルギーがATP合成に使われず、熱として放散される結果となります。

(5) グルコース-6-ホスファターゼは、グルコース-6-リン酸のリン酸エステルを加水分解し、グルコースと無機リン酸を生じます。クレアチンにリン酸を転移する転移酵素ではありません。(クレアチンキナーゼは、ATPのリン酸をクレアチンに転移し、クレアチンリン酸を生じますが、グルコース-6-リン酸とは無関係ですね。)
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