第23回 管理栄養士国家試験問題 問題54
問題54 たんぱく質に関する記述である。正しいのはどれか。
 (1)未変性たんぱく質は、変性たんぱく質よりも酵素により分解されやすい。
 (2)小麦グリアジンは、水によく溶けるたんぱく質である。
 (3)たんぱく質の窒素含量は、質量比率で約6.3%である。
 (4)β構造(βシート)は、たんぱく質の3次構造のひとつである。
 (5)卵白を撹拌してできる泡の安定性は、たんぱく質の表面変性による。




答えは(5)です。

(1) 一般的に、変性したたんぱく質の方が、酵素分解を受けやすくなります。したがって誤文です。変性したたんぱく質では、立体構造(高次構造)が壊れますので、たんぱく質分解酵素がアクセスしやすくなるためだと考えられます。具体的な例としては、食物中のたんぱく質が胃酸により変性され、ペプシンによる分解を受けやすくなることが挙げられます。

(2) 小麦中に含まれる主要なたんぱく質であるグリアジンとグルテニンは、いずれも水や中性塩溶液に不溶です。よって誤文です。ちなみに、小麦粉に水を加えて混捏したときに形成されるグルテンも不溶性たんぱく質です。

(3) たんぱく質の窒素含量は、平均して16%程度です。そのため食品分析では、食品中の窒素の質量に100/16(すなわち6.25)を乗じてたんぱく質の質量とします。

(4) β構造は、たんぱく質の3次構造ではなく2次構造です。たんぱく質の2次構造には、αらせん構造とβ構造(βシート構造ともいう)があります。いずれもペプチド結合間の水素結合により形成される規則性のある立体構造です。ちなみに3次構造は、イオン結合、疎水結合、S-S結合(ジスルフィド結合)などによって形成される、不規則な立体構造を指します。

(5) 正文です。このまま覚えましょう。
コメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック