第23回 管理栄養士国家試験問題 問題89
第23回 管理栄養士国家試験問題(平成21年3月22日)

問題89 遺伝子と栄養に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。

 a ヒトでは、ビタミンCを合成する酵素の遺伝子が発現している。
 b ヒトでは、必須脂肪酸を合成する酵素の遺伝子が発現している。
 c フェニルアラニン水酸化酵素が欠損している新生児には、精神発達の正常化を促すために、フェニルアラニン除去ミルクを用いる。
 d 日本人は、欧米人に比べてアルデヒド脱水素酵素2型の非活性型が多い。

 (1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd




答えは(5)です。

a × これは一瞬で誤文と見抜きましょう。ビタミンCは、生体内で合成することができないからビタミンなのです。すなわち合成酵素はありません。より詳しくは、ヒトを含む霊長類やモルモットでは、グロノラクトンからアスコルビン酸(ビタミンC)を合成するグロノラクトンオキシダーゼが欠損しています。

b × これも「a」と同様、一瞬で誤文と見極めましょう。必須脂肪酸は、生体内で合成することができないから、「必須」なのです。よって合成酵素はありません。(ただ厳密には、広義の必須脂肪酸であるアラキドン酸などは生体内である程度合成されますので、このbが完全に誤文と言ってよいかどうかは疑問が残ります。)

c ○ これは、フェニルケトン尿症の記述ですので、正文です。「アミノ酸の代謝」の項目で、しっかりと覚えておきましょう。

d ○ 正文です。アルデヒド脱水素酵素2型は、アルコールの代謝によって生じた有害なアセトアルデヒドを酢酸に変換する酵素です。この酵素の活性が弱い人は、お酒に弱いということになります。日本人(モンゴロイド)では、白人(コーカソイド)や黒人(ネグロイド)に比較して、このアルデヒド脱水素酵素遺伝子の変異率が高く、酵素活性の低い人の割合が高いことが知られています。
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