第25回 管理栄養士国家試験問題 問題22
第25回管理栄養士国家試験  平成23年3月20日(日)

22 たんぱく質の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。

 (1)インスリン受容体は、ホスファターゼ活性をもつ。
 (2)プロインスリンは、1本のペプチド鎖からなる。
 (3)IgGは、5量体である。
 (4)筋収縮は、ミオシンの短縮によって起こる。
 (5)アンギオテンシンⅡのペプチド鎖は、アンギオテンシンⅠより長い。



(1) インスリン受容体は、ホスファターゼ活性ではなく、チロシンキナーゼ活性をもっています。すなわち、脱リン酸化酵素ではなく、たんぱく質をリン酸化する酵素をもっています。

(2) 正文です。1本のプロインスリンが限定的加水分解を受けて、A鎖、B鎖およびC鎖に分かれます。このうちA鎖とB鎖とは2か所のジスルフィド結合(S-S結合)で結びついており、インスリン分子を形成しています。インスリンは国家試験に頻出しますので、その生合成過程、構造、作用などをしっかりととらえておきましょう。

(3) 免疫グロブリン(イムノグロブリン)分子の形は、アルファベットの「Y」字のような形をしています。これがいくつ組み合わさってできているかを、「何量体」という言葉で表します。免疫グロブリンは、IgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5つのサブクラスに分類されますが、このうちIgG、IgDおよびIgEは単量体、IgAは2量体、IgMは5量体です。よって誤文です。

(4) 筋肉の基本構造は、太い線維であるミオシン線維と細い線維であるアクチン線維とが、規則正しく配列することにより構成されています。筋収縮は、ミオシン線維の間にアクチン線維が滑り込む(スライディングする)ことによって起きます。決してミオシン線維やアクチン線維自体が収縮しているわけではありません。よって誤文です。

(5) アンギオテンシンⅠは、肺においてアンギオテンシン変換酵素によって加水分解され、昇圧作用をもつアンギオテンシンⅡに変わります。そのため、アンギオテンシンⅡの方がⅠよりも短くなります。よって誤文です。ついでに、肝臓で合成されたアンギオテンシノーゲンが、腎臓から分泌されるレニンによってアンギオテンシンⅠに変換されることも確認し、レニン・アンギオテンシン系をしっかりと復習しておきましょう。(ここは国家試験に頻出しています。)

答えは(2)です。
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