第25回 管理栄養士国家試験問題 問題24
第25回管理栄養士国家試験  平成23年3月20日(日)

24 ヒト体内におけるエネルギー代謝に関する記述である。正しいのはどれか。

 (1)脂肪酸は、嫌気的に代謝され、乳酸となる。
 (2)ミトコンドリアの電子伝達系において、酸素分子は電子受容体として働く。
 (3)外界から取り入れた熱を、身体活動のためのエネルギーとして利用できる。
 (4)摂取した水分子に由来する酸素分子は、呼気中の二酸化炭素分子には含まれない。
 (5)解糖系の反応は、ミトコンドリア内で進む。


(1) 出題の意図が今一つわからない誤文です。もしかすると、「ピルビン酸は嫌気的に代謝され、乳酸となる。」との勘違いを狙ったのでしょうか?いずれにせよ、「脂肪酸はミトコンドリア内でβ酸化され、アセチルCoAを生じること」と「ピルビン酸は嫌気的条件下では、乳酸デヒドロゲナーゼによって乳酸に代謝されること」を復習しておきましょう。

(2) 電子伝達系(水素伝達系)では、NADHなどの還元当量に由来する電子が最終的に酸素分子に受け渡され、水分子を生じます。よって正文です。

(3) 生体が利用できるのは、熱量素に含まれている化学エネルギーです。でんぷんやたんぱく質、脂質などに含まれている化学エネルギーを利用してATPを合成し、これを生命活動に利用しています。熱エネルギーや光エネルギー、電気エネルギーなどは利用できません。もしもこれらのエネルギーが利用できるとしたら、私たちはお湯につかったり日光浴をしたりしていれば、食物を食べずに生きていけることになってしまい、おかしいですね。

(4) なんだか不自然な文章です。「~である。」という正文を無理やり「~でない。」という誤文に変えたような変な文章です。もしも全く分からないときは、このような不自然で否定形で終わっている文章は、誤文と考えた方がいいでしょう。さて、呼気中の二酸化炭素ということですから、ミトコンドリア内で起こる内呼吸、すなわちTCAサイクル(クエン酸回路)を考えましょう。この代謝系では、水分子が取り込まれ、二酸化炭素が放出されています。すなわち、摂取した水の酸素分子と排出される二酸化炭素の酸素分子とが置き換わることがわかります。よって誤文です。

(5) 基本です。一瞬で誤文と見抜きましょう。解糖系は、細胞質ゾル(サイトゾル)で進行します。


答えは(2)です。
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