第25回 管理栄養士国家試験問題 問題27
第25回管理栄養士国家試験  平成23年3月20日(日)

27 ヒト体内における脂肪酸に関する記述である。正しいのはどれか。

 (1) オレイン酸は、必須脂肪酸である。
 (2) エイコサペンタエン酸は、パルミチン酸から合成される。
 (3) ドコサヘキサエン酸は、γ-リノレン酸から合成される。
 (4) リノール酸は、アラキドン酸の前駆体となる。
 (5) トランス脂肪酸は、血清LDL‐コレステロール値を低下させる。



(1) 狭義の必須脂肪酸(不可欠脂肪酸)は、リノール酸とα-リノレン酸です。広義には、アラキドン酸などの多価不飽和脂肪酸が含まれますが、いずれにせよオレイン酸は含まれません。すなわち非必須脂肪酸ですので、誤文です。これは簡単ですね。

(2) エイコサペンタエン酸は、n-3系の多価不飽和脂肪酸です。パルミチン酸のような不飽和脂肪酸から生合成することはできません。これは、同じくn-3系のα-リノレン酸から生合成されます。

(3) ドコサヘキサエン酸は、n-3系の多価不飽和脂肪酸です。γ-リノレン酸のようなn-6系の脂肪酸から生合成することはできません。これは、同じくn-3系のα-リノレン酸からエイコサペンタエン酸を経て生合成されます。

(4) アラキドン酸は、n-6系の多価不飽和脂肪酸です。これは、同じくn-6系のリノール酸からγ-リノレン酸を経て生合成されます。したがって正文です。

(5) 脂肪酸の炭化水素鎖(アルキル基)に存在する二重結合は、シス型とトランス型とがありえます。天然の不飽和脂肪酸では、ほとんどがシス型であるのに対し、人工的に加工した脂肪酸では、トランス型が増加します。このトランス脂肪酸は、血清LDL-コレステロール値を上昇させることが知られおり、心筋梗塞、動脈硬化、高血圧などのリスクファクターとなりえます。よって誤文です。マーガリンやショートニングなどの加工油脂にはトランス脂肪酸が多く含まれているため、その危険性が指摘されています。


答えは(4)です。
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