第25回 管理栄養士国家試験問題(追加試験) 問題21
第25回管理栄養士国家試験(追加試験,平成23年7月31日)
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち

21 ヒトのたんぱく質に関する記述である。正しいのはどれか。

  (1) ヘモグロビンは、酸素結合部位を1つもつ。
  (2) インスリンは、サブユニットを3つもつ。
  (3) IgGは、抗原結合部位を5つもつ。
  (4) アドレナリン受容体は、膜貫通領域を7つもつ。
  (5) 血清アルブミンは、一次構造をつくるアミノ酸を9つもつ。




答えは(4)です。

(1) ヘモグロビンは、酸素結合部位を4箇所もっています。よって誤文です。ついでに、ヘモグロビンはヘムといわれる構造を持ったヘムたんぱく質であることや、酸素結合部位に酸素が結合するとアロステリック効果によって、他の酸素結合部位の酸素との親和性が高まることなども思い出しておきましょう。

(2) インスリンは1本のA鎖(α鎖)と1本のB鎖(β鎖)が2箇所のジスルフィド結合(S-S結合)で架橋された構造をしています。このA鎖やB鎖は通常サブユニットとは言いませんが、仮に広義のサブユニットと考えても「3つのサブユニット」は存在しません。よって誤文です。
 インスリンは重要なホルモンですので、その構造はイメージできるようにしておきましょう。また、インスリンの翻訳後修飾として、1本鎖であるプロインスリンという前駆体からCペプチドが切り捨てられ、インスリンができることも、覚えておいた方が安全です。

(3) IgGの抗原結合部位は、2箇所だけです。よって誤文です。

(4) 正文です。ここまで覚えておく必要があるかどうかは難しいところですが、国家試験に出題される可能性があるということで、気をつけておきましょう。今回の問題であれば、誤文を削除していくことで正答が導き出せる気もします。

(5) 意味の分かりにくい誤文です。「血清アルブミンは、9つのアミノ酸残基から構成されるペプチドである。」という意味でしょうか?ヒト血清アルブミンは、分子量66,000程度のたんぱく質です。アミノ酸の分子量を仮に100と考えて計算すると、600個以上のアミノ酸からできていることが容易にわかります。9つではないから誤文ということなのでしょう。まあ、このような妙な問題はそうそう出ないと思いますが、これを機会に「血清アルブミンの分子量は66,000程度であること」と、「たんぱく質の一次構造とはアミノ酸配列順序であること」は、しっかりと復習しておきましょう。
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