第25回 管理栄養士国家試験問題(追加試験) 問題23
第25回管理栄養士国家試験(追加試験,平成23年7月31日)
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち

23 ヒト体内におけるエネルギー代謝に関する記述である。正しいのはどれか。

  (1) 体脂肪は、酸素と直接反応してエネルギーを産生する。
  (2) 体脂肪の酸化で生じた熱は、体内に蓄積される。
  (3) 脂肪酸のβ酸化は、嫌気的条件下で進行する。
  (4) 酸素は、ミトコンドリアの電子伝達系による水の産生に利用される。
  (5) 呼吸商は、酸素消費量を二酸化炭素産生量で除した値である。




答えは(4)です。

(1) 脂肪に限らず熱量素は、燃焼のように酸素と直接反応するのではなく、徐々に酸化されることにより還元当量を産生し、これによってエネルギーを産生(すなわちATPを合成)します。よって誤文です。これと関連した問題として、「TCAサイクルでは、基質と酸素が直接反応する。」といったような誤文も、国家試験ではよく出ますので、注意しましょう。

(2) 生体内の化学反応で生じた熱は、体温の維持に使われたり、放散されたりします。常識的に、蓄積されることはないと判断できると思います。

(3) 脂肪酸のβ酸化は、酸素が利用できる好気的条件下で進行します。よって誤文です。β酸化によって生じるアセチルCoAは、TCAサイクルに入り、電子伝達系によって大量のATP合成に使われます。したがって酸素がないと進みません。

(4) 電子伝達系(水素伝達系)では、水素は最終的に酸素に受け渡され、水を生じます。したがいまして、正文です。

(5) 酸素消費量と二酸化炭素産生量とが逆ですので誤文です。あわててうっかりと間違えないように気を付けましょう。
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