第25回 管理栄養士国家試験問題(追加試験) 問題25
第25回管理栄養士国家試験(追加試験,平成23年7月31日)
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち

25 糖質と脂質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。

  (1) グルコキナーゼは、糖新生系の酵素である。
  (2) 中鎖脂肪酸は、糖新生の基質になる。
  (3) 肝臓では、グルコース 6-リン酸がグルコースに変換される。
  (4) グリコーゲンホスホリラーゼは、グリコーゲンの加水分解を触媒する。
  (5) 脂肪酸は、ミトコンドリア内で合成される。





答えは(3)です。

(1) グルコキナーゼは、糖新生系の酵素ではなく、解糖系の酵素です。よって誤文です。

(2) 炭素数8~10の脂肪酸を、中鎖脂肪酸といいます。中鎖脂肪酸や長鎖脂肪酸は、β-酸化によってアセチルCoAを生じますが、アセチルCoAは糖新生の材料になりません。よって誤文です。この「アセチルCoAは糖新生の材料にならない」ということは、丸暗記でもかまいませんのでしっかりと覚えておきましょう。(糖新生の材料とならない理由1:ピルビン酸からアセチルCoAを生じる反応は不可逆反応のため、アセチルCoAからピルビン酸は合成されない。理由2:TCAサイクルに合流したとしても、オキサロ酢酸になるまでに2分子のCO2が抜けるため、炭素数2のアセチルCoAを供給しても、オキサロ酢酸を実質的に増加させたとはいえない。)

(3) 正文です。肝臓や腎臓では、グリコーゲンの加リン酸分解によって生じたグルコース 1-リン酸が、グルコース 6-リン酸に変換された後、グルコース 6-ホスファターゼによりグルコースとなります。その他の組織では、グルコース 6-ホスファターゼが存在しないため、グルコースに変換されることなく、グルコース 6-リン酸は解糖系に取り込まれて分解されます。

(4) グリコーゲンホスホリラーゼは、確かにグリコーゲンの分解を触媒しますが、加水分解ではなく、加リン酸分解によりグルコース 1-リン酸を生じます。よって誤文です。

(5) 脂肪酸の生合成は、細胞質ゾル(サイトゾル)ならびに小胞体で行われますので、誤文です。ミトコンドリア内で進行する脂肪酸のβ-酸化と勘違いしないように注意しましょう。
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