第25回 管理栄養士国家試験問題(追加試験) 問題47
第25回管理栄養士国家試験(追加試験,平成23年7月31日)
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち


47 骨と骨疾患に関する記述である。正しいのはどれか。

  (1) 骨芽細胞は、骨吸収をつかさどる。
  (2) 骨の有機質成分の約90%は、オステオカルシンである。
  (3) カルシトニンは、骨吸収を促進する。
  (4) 骨軟化症では、骨組織へのカルシウム沈着障害がみられる。
  (5) 閉経後骨粗鬆症は、活性型ビタミンDの過剰が原因である。




答えは(4)です。

(1) 誤文です。骨吸収とは、骨から血液中にカルシウムを動員することを示します。したがって、骨をつくる骨芽細胞ではなく、骨を破壊する破骨細胞が直接的な関与をしています。

(2) 骨の有機成分の90%は、「オステオカルシン」ではなく「コラーゲン」です。オステオカルシンが骨の有機成分の何%を占めているかを知っている人は少ないと思いますが、「骨の有機成分の中で最も多いものはコラーゲンである」ことを覚えていれば、この文章は誤文であることがすぐにわかります。
 もしもゆとりがあれば、「オステオカルシンは骨芽細胞によって産生されるビタミンK依存性のカルシウム結合たんぱく質であり、骨形成に関与している」ことも覚えておきましょう。

(3) カルシトニンは、血液中のカルシウムを骨に沈着し、血中カルシウム濃度を低下させる作用を示します。したがって、骨吸収を抑制しますので誤文です。(1)とも関連しますが、「骨吸収」という言葉を、「骨にカルシウムが吸着されること」と勘違いしないように注意しましょう。

(4) 正文です。骨軟化症では骨へのカルシウム沈着が減少します。主な原因は、カルシウムやビタミンDの不足です。

(5) 誤文です。女性では閉経後に骨粗鬆症になりやすいのですが、その原因は、女性ホルモンであるエストロゲンの減少だと考えられています。そもそも、活性型ビタミンDはカルシウムの吸収を促進しますので、その過剰によって骨粗鬆症が起きるということ自体がおかしいと気付く必要があります。
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