第25回 管理栄養士国家試験問題(追加試験) 問題78
第25回管理栄養士国家試験(追加試験,平成23年7月31日)
基礎栄養学

78 消化と吸収に関する記述である。正しいのはどれか。
 (1) 脂肪は、胃で消化されない。
 (2) 胃酸とペプシノーゲンは、同じ細胞から分泌される。
 (3) トレハロースは、膜消化を受ける。
 (4) 脂溶性ビタミンの吸収には、胆汁酸を必要としない。
 (5) ビタミンB12は、十二指腸で吸収される。




答えは(3)です。

(1) 一応、誤文です。胃腺の主細胞からは、ペプシンの前駆体であるペプシノーゲンの他に脂質を加水分解するリパーゼも分泌されます。そのため、胃内で脂肪が分解される可能性がありますので、誤文という判断なのでしょう。
(ただし、このリパーゼの生理的な意義は確立していませんので、試験問題としてはあまり適切とは思えません。)

(2) 胃酸とペプシノーゲンは、別々の細胞から分泌されますので、誤文です。胃腺構成細胞のうち、壁細胞からは胃酸が、また、主細胞からはペプシノーゲンが分泌されます。しっかりと復習しておきましょう。

(3) トレハロースは、グルコース2分子がα1,α1グリコシド結合してできた二糖です。これは、小腸の粘膜上皮細胞において、トレハラーゼによってグルコースに加水分解され、吸収されます。
今回の問題とは直接の関係はありませんが、トレハロースはスクロースと同様、非還元糖であることも確認しておきましょう。

(4) 脂溶性ビタミンの吸収には、胆汁酸によるミセル形成が必要ですので、誤文です。この文章のように、正文を無理やり誤文に変えたような不自然な否定形で終わる文章は、誤文である確率が極めて高いようです。

(5) ビタミンB12は、回腸で吸収されますので、誤文です。回腸は小腸の後半部ですので、「ビタミンB12は小腸下部で吸収される」と表現される場合もあります。(もしも十二指腸、空腸、回腸の位置関係がわからない場合は、解剖生理学や基礎栄養学の教科書でしっかりと復習しておきましょう。)
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