第30回管理栄養士国家試験 問題20 平成28年3月20日(日)
20 核酸の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
 (1) ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法には、プライマーが必要である。
 (2) プロモーターは、mRNAの移動に必要である。
 (3) rRNA(リボソームRNA)は、脂肪酸を運ぶ。
 (4) イントロンは、たんぱく質に翻訳される。
 (5) DNA分子中のシトシンに対応する相補的塩基は、アデニンである。



この問題では、(1)を正文として選ぶのが、ややむつかしいかもしれません。ただ、(2)~(5)が比較的わかりやすい誤文ですので、削除法でも解けると思います。

(1) 正文です。まず、PCR法とは何かがわかっているかどうか、確認しましょう。PCR法とは、微量のDNAを半日程度で100万倍に人工的に増やすことができる技術です。分子生物学の研究や遺伝子診断、親子鑑定、犯罪捜査時のDNA鑑定など、様々な分野で応用されています。このPCR法では、DNAを複製するためのDNAポリメラーゼ(耐熱性)という酵素と、その複製を開始させるための、人工的に合成されたプライマーという核酸断片が必要です。

(2) プロモーターは、遺伝子の上流域に存在し、遺伝子の発現に関与する領域です。mRNAの移動に関与しているという報告はありません。

(3) rRNAは、リボソーム(たんぱく質合成の場)の主要な構成成分です。脂肪酸を運ぶような機能は報告されていません。意図のわかりにくい誤文ですが、もしかするとアミノ酸を運ぶtRNA(転移RNA)との勘違いをねらったものかもしれません。

(4) 遺伝子の中の、たんぱく質に変換される領域は、イントロンではなくエキソン(エクソン)です。

(5) シトシンと相補的塩基対を形成する塩基は、グアニンです。これは高校の生物基礎のレベルですね。




答えは(1)です。
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