平成27年度 栄養士実力認定試験 問題20  平成27年12月13日(日)
平成27年度 栄養士実力認定試験 問題20  平成27年12月13日(日)

問題20 ヒトの生体エネルギーについての記述である。正しいのはどれか。
 (1) 同化とは、ATPを用いて低分子から高分子化合物をつくることである。
 (2) 好気的条件下では、基質レベルのリン酸化により大部分のATPが生産される。
 (3) 酸化的リン酸化によるATPの合成は、細胞質基質で行われる。
 (4) AMPは、高エネルギーリン酸結合をもつ。
 (5) 電子伝達系では、電子が最終的に二酸化炭素に渡される。


(1) 正文です。同化とは、エネルギーを使って(ATPを用いて)単純な物質から複雑な物質を合成する代謝のことを指します。たとえば生体内でアミノ酸から体タンパク質を合成するようなイメージです。一方、生体内で複雑な物質を単純な物質へと分解する代謝は、異化と呼ばれます。

(2) 好気的条件下(酸素が利用できる条件下)では、基質レベルのリン酸化ではなく、電子伝達系と共役した酸化的リン酸化によって、多量のATPが生産されます。1分子のグルコースが完全酸化される場合を例にとると、解糖系では基質レベルのリン酸化で2分子のATPが作られます。次いでTCAサイクルと電子伝達系では、基質レベルのリン酸化で2分子のATPが、また、酸化的リン酸化やグリセロール-リン酸シャトルその他で32~34分子のATPが作られます。細かな数字は覚えなくていいと思いますが、好気的条件下では、基質レベルのリン酸化で作られるATPよりも酸化的リン酸化で作られるATPの方がずっと多いことを覚えておきましょう。

(3) 電子伝達系とそれと共役した酸化的リン酸化は、細胞質基質ではなくミトコンドリアで行われます。基本です。

(4) ATP(アデノシン三リン酸)やADP(アデノシン二リン酸)は、高エネルギーリン酸結合をもっていますが、AMP(アデノシン一リン酸)はもっていません。高等学校の生物基礎レベルです。高エネルギーリン酸結合(リン酸無水結合)に該当するのは、アデノシンとリン酸との結合部ではなく、リン酸とリン酸との結合部です。

(5) 二酸化炭素ではなく、酸素です。管理栄養士国家試験にも頻出する項目ですので、「電子伝達系では、電子は最終的に酸素に受容され、水を生じる」と、しっかり覚えておきましょう。




答えは(1)です。
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