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第35回管理栄養士国家試験 問題17 2021年2月28日(日)
第35回管理栄養士国家試験 問題17 2021年2月28日(日)

17 ヒトの細胞の構造と機能に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  (1) 細胞膜には、コレステロールが含まれる。
  (2) 核では、遺伝情報の翻訳が行われる。
  (3) プロテアソームでは、たんぱく質の合成が行われる。
  (4) リボソームでは、グリコーゲンの合成が行われる。
  (5) ゴルジ体では、酸化的リン酸化が行われる。




(1) 正文です。細胞膜は主としてリン脂質の二重層とたんぱく質(糖たんぱく質)からできています。しかし、コレステロールも含まれていることをお忘れなく。覚えのない人は、細胞膜や生体膜の構造を示した図を見直しましょう。

(2) 核ではDNAの塩基配列がRNAに写し取られる「転写」は行われますが、翻訳は行われません。完成したmRNA(伝令RNA)は核膜孔から細胞質のリボソームに移動し、そこで翻訳が行われます。高校の生物レベルで解ける問題です。

(3) プロテアソームはたんぱく質分解酵素です。よって、合成ではなく分解が行われます。ついでにユビキチン-プロテアソーム系も思い出しておきましょう。生体内において不要なたんぱく質にユビキチンというたんぱく質が結合し、それが目印になってプロテアソームによる分解が起きるんでしたよね。プロテアソームはATPを必要とするATP依存性の酵素であることを思い出せると、なお安全でしょう。

(4) グリコーゲンの合成は、細胞質のグリコーゲン顆粒で行われます。リボソームではありません。リボソームで合成されるのはたんぱく質ですね。

(5) 酸化的リン酸化は、ゴルジ体ではなくミトコンドリアで行われます。基本です。

答えは(1)です。
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