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第35回管理栄養士国家試験 問題19 2021年2月28日(日)
第35回管理栄養士国家試験 問題19 2021年2月28日(日)

19 ホスファチジルコリン(レシチン)に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  (1) 単純脂質である。
  (2) ミトコンドリアで合成される。
  (3) 胆汁に含まれる。
  (4) 骨基質の主要な有機成分である。
  (5) トリプシンで分解される。




(1) 単純脂質ではなく、複合脂質です。グリセロールと脂肪酸だけから構成されるトリアシルグリセロールやジアシルグリセロール、モノアシルグリセロールなどが単純脂質です。ホスファチジルコリンはリン酸を含むリン脂質ですので、複合脂質に分類されます。

(2) ミトコンドリアではなく、小胞体の膜で合成されます。これは生化学の教科書に書かれていないことが多いですが、わからない場合でもこのような怪しげな記述を選ばずに、(3)を正文として選べるような感覚を養っておきましょう。

(3) 正文です。胆汁は水、胆汁酸、ホスファチジルコリンなどのリン脂質、コレステロール、ビリルビンなどから構成されています。

(4) 骨基質の主要な有機成分は、コラーゲンです。ホスファチジルコリンは、細胞膜などの生体膜の主要な構成成分として存在しています。

(5) これは誤文とすぐにわかってほしいです。トリプシンはたんぱく質分解酵素ですので、リン脂質を分解するはずがないですよね。ちなみにリン脂質は、ホスホリパーゼという酵素で分解されます。

答えは(3)です。
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