健康栄養学科の実験用機器類の紹介(6)
写真の機械は、凍結乾燥機です。フリーズドライヤーとも言います。たとえば、カップラーメンに入っている乾燥したネギや卵、肉だとか、フリーズドライ製法で作られたインスタントコーヒーなどを思い浮かべて、これらを作る機械だと考えてもらうとわかりやすいかもしれません。

簡単に言えば、凍らせた食品やその他の物質を、凍った状態のまま乾燥させるための機械です。乾燥させている間も0℃以下の低温が保たれますので、成分の化学変化が起こりにくく、風味の変化も少ない優れた乾燥法です。

凍結乾燥の原理はちょっと難しいのですが、たとえばドライアイスを室温に置くと、液体の状態を経ずに気体(二酸化炭素)になるような「昇華」という現象を利用しています。もちろん通常の条件では、氷は溶けると液体の水になり、いきなり水蒸気にはなりません。しかし、真空下では水もドライアイスのように、固体から気体に昇華します。(高校の化学で水の状態図というものを学んだ人は、これを思い出してください。)

実際には、まず凍結乾燥したいサンプルを凍らせて、写真のチャンバー部分に入れます。すぐに真空ポンプのスイッチをオンにすると、水が昇華して凍結乾燥が可能となります。小さな氷のかけらが、溶けずにそのまま消えていくのは、ちょっと不思議な光景です。

生化学実験では、「ほうれんそう」や「にんじん」を凍結乾燥し、有機溶媒でクロロフィルやベータカロテンを抽出する時に使用する予定です。ただし、乾燥には7~8時間もかかるため、学生の皆さんに使ってもらうというよりは、学生実験の準備で使用することになります。

凍結乾燥機_DSCN5592
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