栄養士実力認定試験 平成22年度 問題18
平成22年度 栄養士実力認定試験

問題18 カルシウム代謝調節ホルモンについての記述である。正しいのはどれか。
 (1)カルシトニンは、血中カルシウム濃度を上昇させる。
 (2)パラトルモン(副甲状腺ホルモン)は、血中カルシウム濃度を低下させる。
 (3)パラトルモンは、腎臓でのカルシウムの再吸収を促進する。
 (4)活性型ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を抑制する。
 (5)活性型ビタミンDは、腎臓でのカルシウムの再吸収を抑制する。


答えは(3)です。

ホルモンに関する問題は、管理栄養士国家試験では「解剖生理学」、「生化学」、「基礎栄養学」のどの科目の関連としても出題されますので、要注意です。この問題を解くためには、カルシウム調節に関わる主要な3種類のホルモンについて、しっかりと確認しておく必要があります。血中カルシウム濃度を下げるホルモンは、甲状腺C細胞(傍濾胞細胞)から分泌されるカルシトニンで、逆にカルシウム濃度を上げるホルモンは、副甲状腺(上皮小体)から分泌されるパラトルモン(副甲状腺ホルモン、PTH)と、腎臓で最終的に活性化される活性型ビタミンD(一種のステロイドホルモン)です。
 それぞれの作用点は、小腸、骨および腎臓です。血中カルシウム濃度は、以下の1~3を促進することにより増加方向へ、また抑制することにより減少方向へと調節されます。

1. 食物由来のカルシウムの小腸からの吸収
2. 体内のカルシウム貯蔵庫である骨からのカルシウムの動員(骨吸収)
3. 腎臓の尿細管におけるカルシウムの再吸収

以上の基礎知識をもとに、問題文を読んでみてください。

(1) カルシトニンは、血中カルシウム濃度を低下させます。必ず覚えておきましょう。

(2) パラトルモン(副甲状腺ホルモン)は、血中カルシウム濃度を上昇させます。これもかならず知っておく必要があります。

(3) 正文です。腎臓の尿細管でカルシウムの再吸収が促進されれば、尿中へ捨てる量が減りますので、血中カルシウム濃度を維持する方向に作用します。

(4) 活性型ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進します。骨粗しょう症患者の場合、カルシウム製剤だけではなく、ビタミンD製剤も適度に併用するのが効果的な理由です。

(5) 活性型ビタミンDは、腎臓の尿細管でのカルシウムの再吸収を促進します。もしも「抑制」すると、尿中へのカルシウム排泄量が増えますので、血中カルシウム濃度が下がる方向に傾いてしまいますね。
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