平成27年度 栄養士実力認定試験 問題22  平成27年12月13日(日)
平成27年度 栄養士実力認定試験 問題22  平成27年12月13日(日)

問題22 アミノ酸およびたんぱく質の代謝についての記述である。正しいのはどれか。
 (1) γーアミノ酪酸(GABA)は、トリプトファンから合成される。
 (2) アラニンのアミノ基転移反応によって、オキザロ酢酸が生成される。
 (3) チロキシンは、チロシンから合成される。
 (4) 尿素回路は、腎臓に存在する。
 (5) アミノ基転移酵素は、補酵素としてビタミンB1が必要である。


(1) γーアミノ酪酸(GABA)は、トリプトファンではなくグルタミン酸から合成されます。これは必ず覚えておきましょう。

(2) アラニンのアミノ基転移反応によって生じるのは、オキザロ酢酸ではなくピルビン酸です。

(3) 正文です。チロシンから生合成される生理活性物質としては、甲状腺ホルモンのチロシンのほかに、ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンなどのカテコールアミンがあります。これらも含めて覚えておきましょう。

(4) 腎臓ではなく肝臓です。基本です。(ただし、解釈によっては腎臓にも尿素回路の働きがあるとも言えますので、この文章は正文とも解釈可能です。とはいえ、「3」のような明白な正文がある場合は、あまり厳密に考えず、そちらを選んでおきましょう。)

(5) ビタミンB1ではなく、ビタミンB6です。糖質の代謝にはB1、たんぱく質やアミノ酸の代謝にはビタミンB6が必要と覚えておけば、役に立つことが多いです。




答えは(3)です。
平成27年度 栄養士実力認定試験 問題21  平成27年12月13日(日)
平成27年度 栄養士実力認定試験 問題21  平成27年12月13日(日)

問題21 ヒトの脂質の代謝についての記述である。正しいのはどれか。
 (1) マロニルCoAは、β酸化の中間代謝物である。
 (2) エイコサ(イコサ)ノイドは、オレイン酸から合成される。
 (3) ケトン体は、肝臓で合成される。
 (4) コレステロールは、体内で合成できない。
 (5) VLDL合成は、脂肪細胞で行われる。


(1) マロニルCoAは、脂肪酸が生合成されるときの中間代謝物です。β酸化の過程では生じません。

(2) エイコサノイドは、炭素数20の多価不飽和脂肪酸であるアラキドン酸あるいはエイコサペンタエン酸から合成される種々の生理活性物質の総称です。オレイン酸からは合成されません。

(3) 正文です。飢餓や糖尿病などによってオキサロ酢酸(オキザロ酢酸)が不足すると、肝臓においてアセチルCoAからアセト酢酸やβヒドロキシ酪酸、アセトンなどのケトン体が合成されます。本問とは直接関連しませんが、ケトン体が増えると血液が酸性化することや、ケトン体は飢餓時の脳や筋肉のエネルギー源になることなども、思い出しておきましょう。

(4) コレステロールは生体内で合成されます。アセチルCoAから合成されることや、メバロン酸という中間代謝物があること、律速酵素がHMG-CoA リダクターゼ(HMG-CoA 還元酵素)であることなどは、必ず思い出しておきましょう。

(5) VLDL(超低密度リポたんぱく質)は、主としてトリアシルグリセロールを肝臓から肝外組織に輸送するリポたんぱく質です。したがって、肝臓で合成されます。脂肪細胞ではありません。




答えは(3)です。
平成27年度 栄養士実力認定試験 問題20  平成27年12月13日(日)
平成27年度 栄養士実力認定試験 問題20  平成27年12月13日(日)

問題20 ヒトの生体エネルギーについての記述である。正しいのはどれか。
 (1) 同化とは、ATPを用いて低分子から高分子化合物をつくることである。
 (2) 好気的条件下では、基質レベルのリン酸化により大部分のATPが生産される。
 (3) 酸化的リン酸化によるATPの合成は、細胞質基質で行われる。
 (4) AMPは、高エネルギーリン酸結合をもつ。
 (5) 電子伝達系では、電子が最終的に二酸化炭素に渡される。


(1) 正文です。同化とは、エネルギーを使って(ATPを用いて)単純な物質から複雑な物質を合成する代謝のことを指します。たとえば生体内でアミノ酸から体タンパク質を合成するようなイメージです。一方、生体内で複雑な物質を単純な物質へと分解する代謝は、異化と呼ばれます。

(2) 好気的条件下(酸素が利用できる条件下)では、基質レベルのリン酸化ではなく、電子伝達系と共役した酸化的リン酸化によって、多量のATPが生産されます。1分子のグルコースが完全酸化される場合を例にとると、解糖系では基質レベルのリン酸化で2分子のATPが作られます。次いでTCAサイクルと電子伝達系では、基質レベルのリン酸化で2分子のATPが、また、酸化的リン酸化やグリセロール-リン酸シャトルその他で32~34分子のATPが作られます。細かな数字は覚えなくていいと思いますが、好気的条件下では、基質レベルのリン酸化で作られるATPよりも酸化的リン酸化で作られるATPの方がずっと多いことを覚えておきましょう。

(3) 電子伝達系とそれと共役した酸化的リン酸化は、細胞質基質ではなくミトコンドリアで行われます。基本です。

(4) ATP(アデノシン三リン酸)やADP(アデノシン二リン酸)は、高エネルギーリン酸結合をもっていますが、AMP(アデノシン一リン酸)はもっていません。高等学校の生物基礎レベルです。高エネルギーリン酸結合(リン酸無水結合)に該当するのは、アデノシンとリン酸との結合部ではなく、リン酸とリン酸との結合部です。

(5) 二酸化炭素ではなく、酸素です。管理栄養士国家試験にも頻出する項目ですので、「電子伝達系では、電子は最終的に酸素に受容され、水を生じる」と、しっかり覚えておきましょう。




答えは(1)です。
平成27年度 栄養士実力認定試験 問題19  平成27年12月13日(日)
平成27年度 栄養士実力認定試験 問題19  平成27年12月13日(日)

問題19 核酸についての記述である。正しいのはどれか。
 (1) 塩基と糖とリン酸が結合したものを、ヌクレオシドという。
 (2) DNAにはなくRNAに存在する塩基は、ウラシルである。
 (3) プリン塩基の一つに、アラニンがある。
 (4) ピリミジン塩基の一つに、グリシンがある。
 (5) ヒトの染色体には、DNAよりRNAが多く存在する。


(1) ヌクレオシドは、塩基と糖から構成されます。これにリン酸が結合すると、ヌクレオチドという名前に変わります。「シ」と「チ」の1文字違いで似ていますが、しっかりと区別して覚えましょう。

(2) 正文です。DNAを構成する塩基は、アデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)およびグアニン(G)の4種ですが、RNAでは、チミンにかわってウラシル(U)が使われています。高等学校の生物基礎のレベルですが、うっかり忘れたりしないよう注意しましょう。

(3) DNAやRNAなどの核酸を構成するプリン塩基は、アデニンとグアニンです。一方、ピリミジン塩基は、シトシン、チミンおよびウラシルです。プリン塩基とピリミジン塩基は、しっかりと区別して覚えておきましょう。ただし、この誤文に出てくるアラニンは、塩基ではなくアミノ酸ですので、それ以前の問題ですね。絶対に引っかかってはいけない誤文です。

(4) 上記(3)の解説で十分かと思います。このグリシンもアミノ酸ですので、全くの誤文です。なお、プリン塩基とピリミジン塩基を区別して覚える方法ですが、語尾が「ニン」で終わるのがプリンと覚えてもいいですし、「CUTはミジン切り」と覚えてもいいと思います。ただし前者では「アラニン」などのアミノ酸にだまされないことが必要ですし、後者では1文字の略号を塩基名に変換できることが条件です。

(5) 染色体(分裂期以外では染色質)の主な構成成分は、核たんぱく質とDNAです。当然DNAがRNAよりも多く含まれています。




答えは(2)です。

平成27年度 栄養士実力認定試験 問題18  平成27年12月13日(日)
平成27年度 栄養士実力認定試験 問題18  平成27年12月13日(日)

問題18 糖質の構造についての記述である。正しいのはどれか。
 (1) グリコーゲンは、グルコースがα1,6ペプチド結合した多糖類である。
 (2) グルコースは、五炭糖である。
 (3) リボースは、六炭糖である。
 (4) フルクトースは、ケトン基をもつケトースである。
 (5) ラクトースの構成単糖は、グルコースとマンノースである。


(1) これはすぐに誤文とわかりますね。糖と糖との結合は、ペプチド結合ではありません。グリコーゲンは、多数のグルコースがα-1,4およびα-1,6 グリコシド結合によって結びついた多糖類です。

(2) グルコースは、6個の炭素原子を含む六炭糖(ヘキソース)です。基本です。

(3) リボースは、5個の炭素原子を含む五炭糖(ペントース)です。これも基本です。

(4) 正文です。これは必ずわかるようにしておきましょう。食品学や栄養学でよく出てくる単糖の中で、ケトースはフルクトースだけで、他はアルドースと覚えておきましょう。

(5) ラクトースは、ガラクトースとグルコースが結合した二糖です。マンノースではありません。




答えは(4)です。